この記事を読むと、カツラのピン装着が出来る様になります。

筆者は大手オーダーメイドウィッグメーカーで店舗責任者として働く管理美容師です。
カツラの付け方の中でも、自分の髪を活用して、毎日着脱が自分で出来る方法なのでカツラを付けっぱなしで生活するなんて考えられない方は是非最後まで読んでください。
カツラの付け方、ピンの種類と選び方
まずはピンを見てみましょう。


一言に「ピン」と言っても種類が複数あります。
写真左のピンは通称【 クシピン 】、右を【 ダブルピン 】と言います。
これ以外にもありますが似ているだけで大きくはこの2種類に分かれます。
クシピンの特徴
- 自毛が薄くなってしまっていたり、細くなってしまっていてもしっかり留まりやすい。
- カツラの取り外しの際にクシピンのクシ部分に自毛が絡みやすく、自毛への負担が大きめ。
- ピン自体が壊れやすい。
ダブルピンの特徴
- 自毛が多く残っていないと結着感が弱い。
- 自毛への負担が少ない、取り外しの際にもスルッと取れやすい。
- ピン自体のやや厚みがある為、へアスタイルのシルエットが大きくなりがち。
ピンはどっちを選べばいいの
自毛の毛量で決めましょう。
自毛が多い場合はダブルピン、少ない場合はクシピンを推奨します。


1つのカツラの中で前髪に取り付けるピンはクシピン、サイド〜バックにかけてはダブルピンを用いることもあります。
上のイラストでいうと顔の真ん中の一つだけクシピン、他をダブルピン、みたいな使い方ですね。
- カツラのサイズ
カツラが大きくなれば安定感を取るのが難しくなることもある為、ピンの個数を大きさに比例して増えます。
上のイラストは参考ですがカツラの大きさが縦20.0cm×横18.0cm程度だとするとピンは6個くらいが良いでしょ
カツラが手の平サイズの大きさだからピンの個数も少なくしたいという場合であっても前後左右の最低4個は使用しましょう。
ピンの個数=留まる箇所
留まる箇所だけでカツラの重さを支えるので、その数が少なければ自毛への負担が大きくなり、牽引脱毛の原因になるやすくなります。
ピンの種類のオススメはクシピン!
カツラは外で取れてしまっては絶対にダメ!それなのに、決着力の低いタイプを選ぶ理由はありません!
まずは、出来るだけ取れにくくなる方法を選ぶべき、そうなってくるとクシピン一択です。
その中でも、このMピンと言われるタイプはとにかく決着力もピン本体の耐久力も強い!ピン装着を希望されるなら、オススメです!
先ほどのピンを開いた形状を見てみましょう。


どちらのピンであっても使い方、留め方は同じ要領です。
順番通りやれば留め⇄外しが簡単に出来ます。やってみましょう。
ピンの留め方
- テコの原理を利用し、閉じたり開いたりするのでまずは全てのピンを開きましょう。
- 開いたピンに地毛を挟み込みます。
- ピンを閉じます。
- これを6箇所なら6箇所、全箇所行いましょう。
- カツラを軽く上にツンツンと引っ張ってみて留まってるようであればOK。
- スタイリングして完成。
ピンの外し方
- 地毛にしっかり留まってるピンを全て開きます。
- 1箇所ずつ丁寧に地毛とピンの噛み合いを解きながら外しましょう。
- 全箇所が外せたらゆっくりカツラを持ち上げます。この時に地毛と引っ掛かりが残っていたら”2”に戻り丁寧にピンから地毛を外します。
- カツラが外せたらピンを全て閉じて、ブラッシングして陽が直接当たらないように保管しましょう。
カツラの付け方、男性のピン装着まとめ
ピンの留め方の最大の魅力は思い切りシャンプーが自分で出来ることですね。
これに勝ることは正直ありません。
毎日自分で着脱することは慣れるまでは本当に大変です。
- 毎日同じ位置に付けなきゃいけない・・
- 途中で取れたり、ズレたりしないかな・・
- 誰かに触られたりしないかな・・
こんな悩みは付きまとうでしょう。
それでも自宅でのスッキリ・サッパリは間違いなく最高!
初めてカツラをピンの付け方で外出するときは
- 自宅で何度か着脱の練習をしてから。
- 外出時間を1〜2時間くらいの短時間にして外での感じを体感してから。



なんでも「初めて」は少し慎重に行動するようにすれば、大丈夫です!
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。